◇「まちを視る」分科会 神戸FW議事録(ガーデンシティ舞多聞)

日時・場所 平成18年6月3日(土)PM1:30〜 ガーデンシティ舞多聞(神戸市垂水区多聞町)
参加者 平峯、藤田、鎌田、新島、吉谷、高岡、小西、岡村、友田、小川、三角、宮内、茂福、 梶、仲西(計15名)
テーマ 「ゆとり・安らぎ・個性を求めて」 〜ガーデンシティ舞多聞での試み
視察場所
(話題提供者)
ガーデンシティ舞多聞(神戸市垂水区多聞町)
滑ヨ西都市居住サービス 執行役員 小西道信様
記録者 茂福隆幸(寝屋川市)
内容説明 1.地区の概要

◇事業計画概要

  • 事業名称:神戸国際港都建設事業、学園南土地区画整理事業
  • 施行者 :独立行政法人都市再生機構
  • 位 置 :神戸市垂水区多聞町(三宮の西方約14km)
  • 地区面積:約108.4ha
  • 事業期間:平成14年度〜平成27年度
  • 計画人口:約8,400人
  • 計画戸数:約2,600戸
  • 道路計画:学園多聞線(20〜21m)学園南線(22m)準幹線(12m・10m)区画道路(8m・6m)歩行者専用道路(4m)
  • 公園緑地:近隣公園(2.5ha)街区公園8ヶ所(1.7ha)都計緑地(1.0ha)緩衝緑地11ヵ所(7.3ha)
  • 教育施設:小学校、幼稚園
  • 公益施設:福祉・利便・情報センター等


ガーデンシティ舞多聞 土地利用計画図

◇事業の経緯

  • H7.1:阪神・淡路大震災

  • H7.6:神戸市から都市機構(当時公団)に開発要請

  • H8.12:舞子ゴルフ場閉鎖

  • H10.7:特定保留区域の都市計画決定告示

  • H13.2:都市計画決定告示

  • H14.8:施行規定及び事業計画の認可

  • H16.11:都市計画変更決定

  • H17.3:施行規程及び事業計画の変更認可

◇地区愛称「ガーデンシティ舞多聞」

歴史的に由緒ある「多聞」の地名に「舞(まい)」を組み合わせて、同音の英語「MY」から「我がまち」の意味を込めると共に、字の持つ意味と語感の響きから「華やかさ」を表現している。

2.まちの特徴

◇まちづくりの考え方

  • ゴルフ場の地形と豊かな緑を活かした、ゆとりある自然住宅地(規模400〜1600u)で、一般ユーザーが利用しやすいよう、定期借地権を導入。

  • 景観や交通アクセスに恵まれた好立地に、商業、教育、医療など多彩な施設を集積している。

  • ライフステージやライフスタイルに応じた次代の居住ニーズに応える。

  • 地域の個性を生かしながら、人々のふれあいの中で自立した生活圏をめざす。

◇「新・郊外居住」

  • まちに対するニーズの多様化に応えるために、1%のニーズそれぞれに応えるまちづくりを目指す。


    舞多聞みついけプロジェクト計画図

  • 都市公団が今まで培ってきたまちづくりのノウハウを活用する。

◇「舞多聞みついけプロジェクト」

  • 都市機構と近隣の神戸芸術工科大学が連携し、行政の協力や民間事業者等のサポートを受け、住まわれる住民とまちづくりのルールや街並み計画、住まい方について、ワークショップを通じて、共につくり上げていく。

3.まちづくりの活動(主な取り組み)


ガーデンシティ舞多聞ロゴ

  • 「舞多聞倶楽部」 「みついけプロジェクト」をはじめ、従来型の一般宅地も含めた地区全体のまちづくりを、住まい手の方々と共に実現するための意見や情報を交換するための組織であり、公開講座

  • ワークショップ及びホームページ等を通じて意見交換を行っている。

  • 地区中央部に「まちづくり情報センター(仮称)」の設置を検討し、住民の活動拠点として情報の収集・発信を行う。

4.キーパーソンの有無

  • 「舞多聞みついけプロジェクト」において、神戸芸術工科大学 斉木崇人教授が提案されている。

5.官民との係り

  • 市:市施策(第4次神戸市基本計画、垂水区・区別計画、コンパクトシティ構想)の実現

  • 機構:ゴルフ場の地形と豊かな緑を活かした、ゆとりある自然住宅地の実現

  • 民間:大街区を設定し、民間事業者の創意・工夫に満ちた住宅地整備を図り、計画建設用地には事業用定期借地権方式の導入も図り、施設系の誘致を積極的に展開

  • 市民:市民が積極的に参加できる仕組みとし、ワークショップ等を通じ市民の意見を取り入れる。

6.その他

  • 幹線道路沿道の3つのゾーンに、緑地や景観など周辺環境との調和に配慮した商業施設の立地を誘導し、日々の生活利便の向上を図っている。


    FW風景(一般住宅)

  • 災害に強いまちづくりを目指し、近隣公園

  • 小学校・公共施設等を一体的に配置し、地域防災支援拠点の形成を図る。

  • 地区中心にコミュニティ関連施設集積ゾーンを計画し、近隣公園・小学校用地と共に地域防災支援機能としての役割を果たす予定である。

  • 福祉・医療施設、高齢者対応住宅(ケア付マンション)の誘致も検討し、安全で安心して暮らせるまちづくりを行う。

  • 田園都市・レッチワース
     世界で初めの「田園都市」であり、イギリスの産業革命の末期(1903年)に、荒廃した土地利用と劣悪な居住環境の改善を目指して建設が始まった。その後、健康な生活と優良な居住環境づくりをめざす世界の都市計画や、郊外住宅地建設のモデルとなった。
     今回の開発においても、レッチワースに学び、具体的な提案をしている。

問題・課題
  • 入り口に目立つ店舗は、もう少し周辺の環境を配慮すべきである。
  • ゴルフ場の跡地開発であるのに、思っていた以上に緑が少なく、また、宅地をかなりの規模で造成していたが、もっと自然のままのほうがいい。
  • 法面の木の管理は手間がかかるし、防虫対策は大変である。
  • 宅地境界を側溝でつくらずに、5〜6軒を一敷地とし、その5〜6軒が緑の中に点在するというようにすればいい。
  • 郊外での行政、公団による宅地開発の時代は終わったのでは。
     1%ニーズ対応を謳うのであれば、民間に任せるべきである。また、行政は基準を明文化すべきである。
  • 事前にワークショップによりルールづくりを行い、入居と同時にコミュニティが形成されるのはいいことである。
提言
  • 地区内の道路は、もう少しまちのコンセプトにあった道路のほうが、後々、まちと調和するのではないか。


    FW風景(みついけプロジェクト)

  • ゴルフ場のカート道をインフラ利用に耐えられる必要最小限の整備をし、芝、樹林、池等をそのままの形で販売したほうが、評判になり、新しいニーズがうまれたのではないか。